2012年1月12日木曜日

smc PENTAX-M 1:2.8 28mm分解

M28 f2.8
今回分解することになったレンズはPENTAX純正のMF広角レンズです。このレンズは分解するために購入したのではないのですが、絞り羽根の動きが悪く、絞り込んで撮影すると露出がオーバーとなってしまうため分解して絞り羽根を掃除してみることにしました。レンズのマウント側にある絞りレバーを手で動かしてみても、のんびりとした動きでやる気が感じられない困ったレンズです。

以前にもMFレンズの分解をしてみたことがあったため同様の手順で簡単に分解できるだろうと気楽に挑戦したのですが、楽観的な上に不器用なため部品に傷を付けてしまいました・・・

レンズ名表示リング(M28 f2.8)
レンズ名表示リングの取外し

まずは前面から分解します。以前分解した、M50mmと同様にレンズ名表示リングを反時計回りに回すと外れます。レンズのフィルター取付枠の溝を使っているのでレンズフィルターを外すのと同じ要領です。

レンズ前群ユニットの傷(M28 f2.8)
レンズ前群ユニットの傷

次にレンズ前群ユニットを外します。一番太い銀色のリングの内側に工具のかかる溝があるので、そこにカニ目まわしという専用の工具を使用しレンズ前群ユニットを反時計回りに回します。 私はカニ目まわしをもっていないので、以前と同様に削った釘&万力で傷だらけにしてしまいました・・・

レンズ前群ユニット(M28 f2.8)
レンズ前群ユニット取外し後

レンズ前群ユニットを外すともう絞り羽根に到達です。やり方さえわかっていればあっけないほど簡単です。

前群から絞り羽根(M28 f2.8)
絞り羽根(前面から)

絞り羽根にたどり着くことができたので掃除を試みるのですが、掃除の方法が分からないので、とりあえず「HCLレンズクリーナー」をかけてみました。 不器用なためクリーナーの量が多くかかってしまい、速乾性であるクリーナーが中々乾いてくれず不安になってしまいましたが、余分なクリーナーを拭き取り、乾いたところを見計らって絞り羽根を動かしてみると動きが軽くなりました。さすがにレンズクリーナーを名乗っているだけあり、レンズの一部である絞り羽根にも効果があるようです。

後群レンズユニット周囲リング取付ビス(M28 f2.8)
レンズ後群ユニット周囲のリング取付けビス

前面からの掃除で絞り羽根の動きが良くなったのですが、クリーナーを多めにかけてしまって心配なため、マウント側からも絞り羽根の状態を確認してみることにします。
まずは、レンズ後群ユニットの周りにある黒いリングを外すため、マウント側面にあるビス(3本)を外します。レンズ後群ユニットの取外しはこの黒いリングを外さなくても出来そうですが、外したほうがやりやすそうなので外してしまいます。

レンズ後群ユニット(M28 f2.8)
レンズ後群ユニット

レンズ後群ユニットの取外しは、またまたカニ目まわしが必要です。工具をかける溝があるので工具を使用しレンズ後群ユニットを反時計周りに回すと外れます。
専用工具のない私はまたここで傷を増やしてしまいます・・・

マウント側絞り羽根(M28 f2.8)
絞り羽根(マウント側から)

レンズ後群ユニットを外すと絞り羽根の登場です。早速、掃除しようとしたところ、ここでもレンズクリーナーを大量にかけてしまい、また絞り羽根がレンズクリーナーまみれになってしまいました・・・
絞りレバーを動かしながら絞り羽根のレンズクリーナーが乾くまで拭き取ります。レンズクリーナーが乾くと絞り羽根の動きが軽やかになったため、分解時と逆の手順で組み立ててしまいます。
今回の分解で色々と傷を付けてしまいましたが、以前の所有者が分解した形跡もありました。古いMFレンズは構造が簡単なためか分解される方が多いようですね。

SS 1.4s f2.8
試写 SS 1/4s f2.8

レンズを元に戻したので写してみます。モデルは先ほどまで分解姿を撮影していたレンズにお願いしました。
絞り開放での撮影ですが、これは以前から露出はおかしくなかったのでこんな感じでしょうか。

SS 1.5s f8.0
試写 SS 1.5s f8.0

問題のあった絞り込んだ時の撮影ですが、以前はレンズ側で絞りを設定しても、絞り開放の時と同じシャッタースピードにしないと真っ白な画像になってしまったのですが、絞り羽根の動きが軽くなり絞り込み動作が正確になったため露出オーバーにならなくなりました。 治らなかったら、絞りレバーを切断してしまおうかと思っていたのですが、 これで一安心です。素人の対応で根本的な解決となっていないような気がしますが、しばらくこの状態で使ってみようと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿